【回想】カメルーン旅行記1

アフリカ情報

ゴロリが生まれるずーっと前。私がゴロリのパパと結婚してしばらく経った頃、パパの家族に会いにカメルーンへ行く機会がありました。2010年前後のことです。

これまで旅行記のようなものも書く機会がなかったので、記録に残す意味で当時のことを書いておきたいと思います。

ゴロリはカメルーンに住む、父方の祖父母にはまだ会えていません。

カメルーンの家族からゴロリのアフリカンドレスをいただいたり、画像を送りあったりなんかの交流はある状態です。

自分のルーツがある場所。いつかゴロリを連れて行ってあげたいです。

※Momiとゴロリパパはもう離婚しております。今回は結婚していたころの回想録。文面が分かりにくくなるので、当時の状況のまま「カメルーン夫」「義理の両親」のように表記しています

いざ!カメルーンへ!<事前準備>

結婚して二年くらいが経過した頃、カメルーン夫の帰省に同行することにしました。

最初で最後かもしれないカメルーン旅行、期間は一か月に決定。

計画通りに進まないのが当たり前のアフリカ、今思えば一か月でも短かった。もしまた行く機会があるなら、次は期間を決めないでゆっくり過ごしたいなと思います。

なにはともあれパスポートとビザ

パスポートを持っていない方はまずパスポート申請をしましょう。申請から受け取りまで最低でも8日程度かかります。申請時の必要書類等の最新情報は外務省のページからご確認お願いします。

・パスポートの申請から受領まで(外務省)はこちら

余談ですが、私のパスポートには離婚したのにカメルーン夫の苗字が括弧書きで記載されています。

実は2年前にパスポートを更新したタイミングで括弧書きを削除してほしいと窓口で伝えたところ、戸籍謄本の原本が無いと変更が出来ないとのこと。更新を急いでいたので「まあいいか」とそのままにしました。窓口の方には何度も「前のご主人のお名前なんですよね?本当によろしいんですか??」と確認されましたが笑。

必要書類は事前にしっかりご確認を!

さて。パスポートが無事取得出来たら次はビザです。日本のパスポートはビザ不要で入国できる国が多いのでうっかりしがちですが、カメルーン入国には事前のビザ申請が必要です。

申し込みから受け取りまでに1週間程度余裕を見ておく必要があります。

・カメルーンの査証/ビザについて(カメルーン大使館)の最新情報はこちら

黄熱病予防接種(イエローカード取得のため)

カメルーンビザの取得にはイエローカードが必要でした。平日しか対応していなかったため、会社のお休みを利用して黄熱病の予防接種を受けに行きました。ワクチンが定着するのに10日間程度かかるので、カメルーン旅行を決めてすぐ受けに行った方が良いようです。私が接種に行ったのは出発の2か月以上前だったと思います。

以前は「接種10日後から10年間」の有効期間でしたが、2016年7月11日以降は「接種10日後から生涯有効」へと変更になっています。Momiのイエローカードは有効期間が経過していますが、更新手続き不要で生涯有効として取り扱われるとのこと。次回のカメルーン訪問のために、紛失しないように大切に保管しておきます!

・FORTH 黄熱について(厚生労働省検疫所)はこちら

往復チケット、ホテルの予約

旅程もビザの申請に必要でした。旅行会社で旅程表を作成してもらうのが簡単です。

カメルーン夫御用達の旅行会社Across No.1 TRAVELへ依頼しました日本語も英語もペラペラの黒人男性が担当してくれました。当時は別の航空会社のフライトを組み合わせて手配する必要があったため、店舗に伺いフライトを提案いただきました。

旅程表も作ってもらい、ホテルの予約表も手配してくれました。

担当の方はカメルーン夫の無茶ぶりにも慣れている様子。心強かったです。

実はカメルーン夫がAcross No.1 TRAVELに依頼している裏で、他の旅行会社へも見積依頼をして提案内容を比較していました。その上で、Across No.1 TRAVELさんの提案が「価格」「乗り継ぎ時間」「待ち時間」等を考慮してダントツに良かったです。

現在ではフライトや経由の選択肢も増えているので、航空会社のサイトから直接購入もおすすめです。同じ航空会社間の乗り継ぎであれば乗り遅れ等の心配もないので安心です。

カメルーン向けのフライトを扱っている主な航空会社

※2020年7月現在、Covid-19の影響で一部フライトがキャンセルや変更になっています。

エールフランス航空

ブリュッセル航空

スイス・インターナショナル・エアラインズ

エチオピア航空

ケニヤ航空

会社を退職

旅行期間を一か月と決められた理由は、実は会社を辞めたからなんです。

普通の会社に働いていて一か月有給欲しいってなかなか言えなくないですか?

当時の会社には3年くらい勤め、そこそこのお給料で毎日終電近くまで働いていました。

30歳手前のアラサーの私は結構疲れきっていて、あわよくばこの会社を辞めたいと思っていました。ただ、前に辞めていった先輩方は引き止めにあってもめにもめてる方々ばっかりだったので、退職理由がかなり重要だなと思っていて、なかなか適当な理由が見当たらずに迷っていた時でした。

社長には「カメルーン夫の実家に行きます。期間は一応一か月と思っていますが、なんせカメルーンなので、実際の帰りがいつになるか分からりません。ご迷惑おかけしたくないので会社を辞めさせてください」と伝えました。

引き止めはありましたが、最終的には社長もカメルーンに屈し、無事退職の運びとなりました。カメルーンへ出発した時は心も開放され、晴れ晴れとした気分でした。

カメルーン他アフリカ等へ旅行しようと思う方って、結構な期間を覚悟して行かれると思います。私の場合も社長に伝えたのは半分本気で、もしかしたら帰ってこれなくなっちゃうかも(治安的なことに加え、私がカメルーン生活にハマって帰りたくなくなっちゃうとかいろいろあるかなって)。という気持ちがありました。それでもいいやと思って旅立ちました。

意外と大変なお土産準備

実家に帰る時ってお土産持って帰りますよね。カメルーンにももちろんそういう習慣?があります。なので、家族分+αでいろいろ買って帰りました。

・日本のウイスキー2本

・日本の梅酒2本

・服たくさん(義理の弟他用に)

・ベルト・時計・サングラスなど(義理の弟他用に)

・化粧水・乳液など日本製の基礎化粧品(義理の妹用に)

・女性用バッグ(義理の妹用に)

・招き猫(義理の母経営のレストラン用に)

・日本のお菓子たくさん

・結婚式の引き出物(日本での結婚式にはカメルーン親族は参加できなかったので)

・USD現金(Momiの実家から)

などなど、他にもいろいろ。お土産だけで文字通りスーツケースがいっぱいになりました。

私の実家からの現金が一番みんなのテンションが上がった気がします。ちなみにUSD100を封筒に入れて義理の両親にお渡ししました。お金をあげるのは失礼じゃないかしら?と実家の母は心配していましたが、何をあげたら喜んでくれるか全然検討が付かなかったので、夫に相談して現金にしてもらうことにしました。結果大成功。

お土産の買い出しをしつつ、こんなにいる?と思いましたが、むしろ足りないくらいで、自分達用に持って行ったデジカメや服、アクセサリー系も帰る時にはプレゼントとして置いてくることになりました。

アフリカは「持っている人が持っていない人にあげて当たり前」という文化なので、もらう方も特にありがとうという感じではありません。それでもなぜかどんどんあげたくなるのが不思議です。その分自分が何かを受け取っているような気持ちにさせてくれるんですよね。

全く予定通りに進まないカメルーン旅行

夫に全任せで細かい予定なんて全く立ててずにノープランでカメルーンの地に降り立ったわけですが、翌日の予定も決まらずまさに行き当たりばったりの旅行になりました。

旅程をしっかり決めて進めたい方にはかなりのストレスになるかと思います。私は行き当たりばったりの人生に慣れていたので大丈夫でした。

フライトスケジュール

フライトはタイ航空とケニヤ航空。

1日目 成田16:55 → タイ・バンコク21:25(6時間30分)

    乗り継ぎ時間(2時間15分)

2日目 タイ・バンコク23:40 → ケニヤ・ナイロビ5:10(9時間30分)

    乗り継ぎ時間(2時間20分)

     ケニヤ・ナイロビ7:30 → カメルーン・ドゥアラ9:45(4時間15分)

※フライト時間20時間15分、合計待ち時間4時間35分、合計移動時間は24時間50分

 丸一日かけて東京成田からカメルーンの商業都市ドゥアラへ到着です。

当時カメルーンへ行くには、パリ経由のエールフランス(すごく高い)か、フライトを組み合わせての乗り継ぎが一般的でした。フライトを組み合わせる場合は遅延等で乗り遅れた場合の保証がありませんので、無事到着するまでドキドキでした。

ざっくり旅程

日数滞在都市行動
1日間ドゥアラ
(Douala)
到着日、知人宅に滞在
7日間クンバ
(Kumba)
夫の実家へ、ドゥアラから車で2時間程度(当時は政治不安定で公共事業が滞っており道路のあちこちに穴が!穴をよけるため必要以上に時間がかかりました。舗装後の現在のドゥアラ⇔クンバ移動時間は1時間弱程度)
家族とはじめまして!
いろんな人に紹介してもらい歓迎会を開いてもらう
ホテルへ滞在
日差しが強すぎて目が痛い、サングラス購入
5日間ドゥアラ
(Douala)
夫の仕事について行く、乗り合いバスでドゥアラへ移動
2日程度の予定がアフリカンタイムに振り回され足止めされる
夜はバーやナイトクラブで楽しむ
従兄の自宅に滞在
5日間クンバ
(Kumba)
カメルーンの日常生活を満喫
市場へ野菜や牛肉を買いに行くのに付き合ったりする
疲れたのか少しだけ体調崩す、熱が出たが一日で回復
3日間ブエア/リンベ
(Buea/Limbe)
クンバからドゥアラを経由して車で3時間程度(今なら2時間くらいかな?)
叔母の家族を訪問、叔母宅に滞在
ビーチでシーフード料理を満喫
夫が通った母校(全寮制の男子校)を訪問
動物保護施設Limbe Wildlife Centerを訪問
3日間クンバ
(Kumba)
近所の人たちとも顔見知りになり、生活にも慣れてくる
毎日お酒をたくさん飲んで義母に心配される
5日間バメンダ
(Bamenda)
車で5時間強?結構かかりました
義両親ともの実家があります。義父の兄を訪問
親戚一同が集まり結婚披露宴的なパーティーを行う
叔母が23番目の妻(!)として嫁いでいるという村を訪問
3日間クンバ
(Kumba)
お土産購入、日本へ帰国の準備
1日間ドゥアラ
(Douala)
クンバから空港があるドゥアラへ移動
日本へ帰国

当時は日記なども付けておらず・・。たくさん撮った画像をもとにざっくりの旅程を書き起こしてみました。結構移動が頻繁ですね。どこかへ行っては夫実家があるクンバに一旦戻って、という感じ。

何か所か滞在しましたが、Momi的ベストはクンバでした。大都会のドゥアラは人口が多くて大混雑、渋滞がひどい。またリンベもドゥアラも港に近いためか湿気がすごくて暑さ倍増という感じでした。蚊も多いです。マラリアもあるので不安ですよね。

バメンダは空気もカラっとしてていいんですが、夜が寒い!カメルーンでは基本水シャワーでしたが、バメンダではお湯が必須でした。日中と夜の温度差で体調崩しやすいと思います。バメンダへ行かれる方は厚手の上着必須です。

クンバは空気もカラっとしているしそんなに朝夕の寒暖差も無いため、一日中水シャワーでOKです。大都会でもなくすごく田舎でもなく。市場はにぎわっていて必要なものがだいたい揃う。可能性限りなくゼロに近いですが、カメルーンに移住するならクンバかな。

フライトと滞在費用で120万!

カメルーンからの帰国後にかかった費用を計算してみてびっくり。

フライト費用30万円と滞在費用に90万円で合計120万円也!

何にそんなにお金がかかったんでしょうか・・?

実家へ泊れない理由

まずホテル代にざっくりと10万円以上かかりました。友達の家や親戚の家に泊めていただいたこともありましたが、滞在中の半分を過ごした実家には泊まることができず、近くのホテルに滞在していました。

カメルーン実家

カメルーン夫の実家は平屋の一軒家。8LDKで決してスペースが無いわけではありません。問題はセキュリティです。

カメルーン夫一人の場合は自宅泊まりで全然問題無いそうです。今回は私が一緒だったためホテル暮らしの一択でした。信じたくない話ですが、「外国人の奥さんを連れてきた=お金がある」ということで、家に侵入して外国人を人質に金品を要求するということがあるそうです。実家の周りは柵でおおわれているわけではなく誰でも近寄れる状態なので、セキュリティ面でアウトとのカメルーン家族側の判断でした。

というわけで私がカメルーンで宿泊したところは、友達の家でもホテルでも周りを柵に囲まれていてセキュリティが常駐している一定レベル以上のところに限られました。

安いところで4000円程度から10000円程度でしたでしょうか。カメルーン夫も地元でホテルに泊まったことなんか無いので、口コミを頼りにいろいろ試してみたという感じです。2000円のところとかもあったんですが、中を見せてもらってベッドに虫がいたり強烈なにおいがしたりと私的には無理でした。日本人感覚では少なくとも4000円程度以上の予算は必要かと思います。

首都のヤウンデ(Yaounde)や商業都市のドゥアラなどの大きな都市であれば、ホテル検索サイト(Booking.comHotels.com)などでも候補が出てきます。旅行前に相場と候補ホテルのめぼしはつけておいた方が良さそうです。

たくさんのホテルに泊まったにも関わらず、ホテルの名前をひとつも控えてきませんでした。情報不足ですみません。

食事より飲み代がかさむ

カメルーン人はとにかくお酒が大好きです。めっちゃ飲みます。

そして飲む時のルールがいくつかあります。ルールというか暗黙の了解的な・・?

このラウンドは俺が

これは欧米でもありますでしょうか。2杯目とかを注文する時にそれぞれが好きな飲み物を言って、その2杯目分を誰か一人が会計を持つというものです。個人的に「この人の次のドリンクは俺に」っていうパターンもあります。

日本のチェーン店では会計が複雑になるので受けてもらえないですが、都度会計の飲み屋さんや個人経営のところなんかは融通利かせてくれます。

お酒大好きカメルーン人は先走って次のドリンク!次のドリンク!へとどんどんいきます。まだ飲み終わってないのに、とりあえず今飲んでるのと同じものを他の人の分まで注文していきます。

飲みきれなかった分は、次来た時のためにお店に置いておいてもらいます。価格帯が同じであれば他の飲み物と交換も可能です。

瓶は片付けない

飲み終わった瓶は片付けません。あえて片付けません。なので、人数や飲むペースによっては、空の瓶と未開封の瓶がものすごい数並ぶことになります。しっかり確認したことはありませんが、そうやって瓶がいっぱい並んでるのを眺めるのがバブルっぽくて好きなんだと思います。

私は飲食店でバイトをしていた経験から、食べ終わったもの飲み終わったものはすぐ片付けたい派なんですが、カメルーン人と一緒の時はぐっと我慢です。

One for the Road!

これも欧米からきた文化かもしれません。帰りがけのもう一杯とでも訳しましょうか。

このOne for the Road!がいつまでも続いてなかなか帰れないという・・。

・・・これらの各種暗黙の了解ルールのため、飲み代がすごくかさみました。

カメルーンに帰っている時には家族や友人達と飲みに行く機会が毎日のようにあったわけですが、みんながカメルーンへようこそ!と乾杯してお祝いをしてくれるんですね。

そしてお祝い事というのは、基本的にはお祝いしてもらう方が費用負担をするという文化でして、そうなってくるとみんなの分の飲み代を毎回負担することになるんです。

ビールの大瓶が一本100円とかの相場ですが、飲む量が半端ないのとお祝いしてくれている人の線引きがあいまいでとりあえず払っとけみたいな感じで、とにかく飲み代がかさみました。食事代+飲み代で50万程度かかったと思います。大半が飲み代でした。

カメルーン旅行記1 あとがき

思ったより書くことが多くなっちゃいました。

まだまだ書ききれないので、思いがけず旅行記2へ続きます。

書いてて思いました。私、結構カメルーン好きじゃん!

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