一般的な日本人の髪は直毛~ゆるウエーブが多いですが、世界には直毛から縮毛までさまざまなタイプの髪質が存在しています。ヘアケア用品も各ヘアタイプ用に開発されていますので、自分のヘアタイプに合ったヘアケア用品を探すだけでも一苦労です。
特に人種がミックスの方は、一言で、例えば「アフリカ人と日本人のミックス」と言っても髪質が本当にバラエティーに富んでいます。それがそのまま個性になるわけですが、自分のナチュラルヘアと上手に付き合っていくには、自分のヘアタイプを良く知っておく必要があります。自分のヘアタイプを知っておくことは、今後のヘアケアやヘアケア用品を見つける際にもとても有効です。
今回は世界的にもよく使われている12種類のヘアタイプについてご紹介です。
自分はどれ?12種類もあるヘアタイプ
これからご紹介するヘアタイプ各種は、1990年代にAndre Walkerさんというアメリカのスタイリストによって確立されたヘアタイプ分類がベースになっています。この分類が広まったおかげで、特に黒人・黒人ハーフ・黒人ミックスの方達にとって、自分のヘアタイプに合うヘアケア方法を見つけるのがとても容易になりました。スタイリング剤などをつけないナチュラルな状態での髪のクセの状態でヘアタイプを判断します。
さあ!早速自分のヘアタイプがどれなのか見ていきましょう!
タイプ1 ストレート【STRAIGHT HAIR 1A 1B 1C】
いわゆる直毛ですね。ABCの違いは髪の太さ・やわらかさです。1Aは細くて柔らかく、1Bは少し太めでボリュームがあり、1Cはさらに太くてしっかりした真っすぐな髪です。日本人含めアジア人に一番多いのがこの1Cです。1Cは髪の水分量が多く傷みにも強いとされています。
タイプ2 ウエーブ【WAVY HAIR 2A 2B 2C】
少しウエーブがかかった髪質です。2Aはタイプ1に近いものの若干のウエーブがかかっているもの、2Bは2Aよりウエーブの形がよりしっかりしているもの、2Cは湿気があるところではウエーブがくるんと丸まって巻き毛のようになるタイプです。日本でクセっ毛や猫っ毛とされる方はここにカテゴライズされます。Momiは2Bかな?
タイプ3 カーリー【CURLY HAIR 3A 3B 3C】
クルンクルンとカールしている髪質です。上手に付き合えれば一番手入れが楽かもしれません。3Aははっきりとしたカールで適度なボリュームが出ます。3Bは3Aよりカールがきつくなったタイプ。3Cはさらにカールが細くきついため、ボリュームがあります。タイプ3は世界的にも黒人ミックスの方によく見かけるヘアタイプです。
タイプ4 縮毛・コイル【KINKY HAIR 4A 4B 4C】
黒人の髪のほとんどがここに分類されます。いずれも乾燥しやすくて弱いので、ヘアケアでは髪の保湿や保護が重視されます。4Aは自身でのヘアケアが可能なレベルのコイル状の髪です。4Bは髪が細かいジグザグ(Z字型)になっているタイプ。4Cはものすごく細かいコイル状の髪、伸ばせば伸ばすほどアフロが大きくなるタイプですね。カメルーン人のゴロリパパ含め、ゴロリパパファミリーは全員4Cです。
A | B | C | |
タイプ1 ストレート | 細い・やわらかい | 太め | しっかりした太さ |
タイプ2 ウエーブ | ストレートに近い | ゆるやかなS字カーブ | しっかりしたS字カーブ 湿気で丸まる |
タイプ3 カーリー | はっきりした巻き毛 | きつめの巻き毛 | 細くてきつめの巻き毛 ボリュームがある |
タイプ4 縮毛・コイル | コイル状 | Z字型、ジグザグ型 | かなり細かいコイル状 |
黒人ハーフ・黒人ミックスのヘアタイプは?
人種の特徴がどういう風にミックスされるかにもよるので、黒人ハーフ・黒人ミックスのヘアタイプは2B~4Bと幅広いです。ここがお悩みポイントでして、日本で黒人ハーフ・黒人ミックスキッズのママさん達とヘアケアについての情報交換をしても、子供たちの髪質がそれぞれ異なっているため、他のママさんのやり方をそのまま取り入れることができない場合が多いんですよね。
他のママの情報を参考にしながら、自分の子供に合った方法やヘアケアグッズを探してあげる必要があります。
黒人女性でストレートの髪の方もいますけど?
褐色肌の黒人女性で髪が直毛の方達は、地毛ではなくウィッグ(かつら)だったり、エクステンション(付け毛)だったりの場合がほとんどです。また、リラクサーと呼ばれる強いアルカリ性の薬剤を塗布して髪の毛を軟化→酸化させることで髪を無理矢理まっすぐにしている方もいます。リラクサーはとても強い薬剤で、皮膚につくとやけどすることもあるそう・・肌弱子の我々にはハードルが高いです。
日本では黒人、黒人ハーフ・黒人ミックスの髪にも縮毛矯正を上手にかけられる美容院が増えてきました。今はまた技術が上がってるみたいですね。
また、髪質改善トリートメントというものも話題になっています。ダメージを補修というところがまたちょっと引っかかりますが、クセが無くなってくるということなので、ゴロリのヘアタイプにも効果があるのか今後の口コミに注目しています。
ナチュラルヘア志向の高まり
最近はナチュラルヘア志向が高まってきているので、自分の地毛を活かしてアレンジを楽しむ方もとても増えています。リラクサーや縮毛矯正をしてしまうと、施術をした箇所はもう元のナチュラルヘアに戻すことはできません。どうしても真っすぐな髪にしたい!と一旦はストレートに挑戦したものの、髪が傷むなどの理由でナチュラルヘアーに戻したという方も多いです。
Momiの髪はゆるやかなウエーブといったところですけど、子供の頃は「天パー!」なんて呼ばれて、直毛の子がうらやましかったりしました。みんなそれぞれステキなのに・・!無いものねだりは誰でもするものですね。
ゴロリのヘアタイプは?
黒人ハーフのゴロリのヘアタイプは3Cから4Aです。生まれたては2Aだったのが、あっという間にクセが強くなり生後6か月で3A、1歳のお誕生日の頃には3C、その後は場所によりクセの具合が異なってきて今に至っています。ゴロリは襟足らへんのカール具合が弱くてビヨーンと伸びた状態になっているところがあります。前頭部の生え際は巻きが強めです。縦巻きカールになってるところもあります。
ゴロリの例にあるように、髪質はライフスタイルのある段階で変化が見られる場合が多いようです。他のママさん達の体験談を総合すると、黒人と日本人のミックスキッズは成長段階でクセが強くなることがほとんどです。日本人でも、大きくなってから出産などを機に髪質が変わることもありますね。
Momiは2B、ゴロリパパは4Cなので、ゴロリは少しパパ寄りの髪質です。同じアフリカ人と日本人のハーフ、ミックスの子たちを何人も見てきましたが、ゴロリよりクセが弱い子が多い気がします。タイプ3Aくらいまでは日本人用のヘアケア用品でも特に不便は無さそうです。肌質が少し異なるので(乾燥しやすいなど)、そこを考慮してヘアケア用品を選定してあげれば良いと思います。
ゴロリのヘアタイプの特徴
3Cから4Aのヘアタイプは乾燥気味でやはり髪の一本一本が私の髪と比べて弱いです。切れやすい。私も細い猫っ毛タイプでコシが無いんですが、ゴロリの髪はクセが強い分ボリュームがあってフワフワです。その分とても絡まりやすいので大変ですが、保湿をしっかりすることで手間も大分省かれています。
ゴロリが良くする髪型に三つ編みや編み込みがあります。あとは二本でツイスト(交差)させて結ぶなど。タイプ1の髪ではスルスル滑ってしまって結ぶのも大変ですが、タイプ3から4の髪質には三つ編みや編み込みはとても合います。通園時は大抵三つ編みまたは編み込みです。髪同士が絡まって結びやすいし、結んでおくことで乾燥も防げます。
ゴロリのヘアタイプに合うヘアケア用品
3Cから4Aのゴロリの髪の毛はとにかく保湿命!乾燥・からまりを防ぐためにいろんなヘアケア製品を使用します。
ジャバラブラシ
カーリーヘア用ヘアブラシ
このブラシ、ほんとにおすすめです。カーリーヘアで普通のブラシだとブラッシングがやりにくいという方はぜひぜひお試しください!黒人ママさんに教えてもらってからゴロリのヘアケアのマストアイテムになっています。
ゴロリの動画でも何度も使用していますが、ブラシのヘッド部がジャバラ状になっていて髪に負担をかけずにからまった髪をほぐしてくれます。このブラシのおかげでゴロリのヘアケアが楽しくなりました。Momiの2Bの髪にも使えます。
保湿のスプレー、からまりをほぐすディタングラースプレー
タイプ1から2が多い日本人のほとんどの方にはなじみが無いと思いますが、ゴロリのヘアケア用品として欠かせないのがヘアスプレーとディタングラースプレーです。
乾いたままでのブラッシングが厳禁なので、ヘアスプレー(水、水とオイルを混ぜたもの、アロエスプレーなど)で髪を濡らす必要があります。
3Cから4Aのゴロリの髪にはヘアスプレーだけでなく、ディタングラースプレーも使用します。絡まりをほぐすスプレーで、髪をコーティングして表面をツルツルにする成分が入っています。これがないと髪に無理矢理ブラシを入れることとなり、髪がとっても傷みます。
洗い流さないタイプのヘアクリーム
3Cから4Aのヘアタイプにはヘアクリームも必須です。英語サイトで購入する際は「Leave-in(洗い流さないタイプ)」という記載があるものを選びます。ゴロリは自作のヘアクリームを使用することもあります。
ヘアタイプ3と4の髪は乾燥しやすいので、タイプ1と2の方がつけるとベタつくくらいの量のクリームやオイルをつけても全然大丈夫です。
日本でのヘアタイプ分類
日本でシャンプーなどのヘアケア製品を買おうとすると、製品によってはヘアタイプ別?で製品を選択できるものがあります。「さっぱり」「しっとり」「ダメージリペア」などなど。これは黒人のヘアタイプ分類とは異なり、個人の洗い上がりの好みであったり、その時の髪の「状態」での分類です。「うねり」や「クセ」用の製品も存在していますが、上述の通り日本人のクセはタイプ2までなので、ゴロリのクセとはタイプが異なり、使用感は良くありませんでした。
ゴロリへ海外製品を使い始める前は、保湿性を考慮してとにかく「ダメージリペア」や「ダメージ補修」のタイプを選んでいました。ただ、ゴロリはまだ子供でバージンヘア。傷んでるっていうのとはちょっと違うんだけどなあ・・と、しっくりこない感覚がずっとありました。
海外製品で黒人さん御用達のブランドを使用してはじめて「そうそう!これこれ!」と使用感に納得したのを覚えています。やはり日本の製品は日本人の髪に合うように作られていますので、ゴロリのようにパパ側のアフリカ人の特徴が多く出ている髪を持つ方は黒人用のヘアケア用品を使うのが髪には一番合っていると思います。
気になるアメリカブランド「CURLS」
以前から気になっているアメリカのヘアケア製品で「CURLS」というブランドがあるのでご紹介しておきます。アメリカの友人からの紹介です。アメリカ国内にお住まいの方はぜひぜひお試ししてみてください。アメリカ国外への配送も行っているようなんですが、まだゴロリは試してみたことはありません。
このCURLSのサイトでは、ヘアタイプとヘアケアシーンごとに製品が紹介されており、製品の使用方法などについても豊富な動画で詳しい説明がされています。英語サイトですが、Youtubeの埋め込み動画なので字幕機能を利用すれば内容も理解できると思います。どのモデルさんの髪もとっても素敵です。きちんとお手入れすればゴロリの髪もきっとこうなるはず!・・と希望が持てます。
最後に
今回は黒人ハーフ・黒人ミックスキッズのヘアタイプについてでしたがいかがでしたでしょうか。一般的な日本人の枠に収まるのはタイプ2までだと思うので、4Cが一般的というアフリカ諸国や欧米の黒人用のヘアケア用品は、日本ではなかなか流通自体が少ないというのはしょうがないのかもしれません。
今は個人輸入などで海外の製品も手軽に購入できるようになったので、ゴロリのヘアケア用品もいろいろ試せて本当に助かります。これからもっとミックスキッズが増加していくはずですから、日本でもさらに手軽にタイプ3や4用のヘアケア用品が入手できるようになるかもしれませんね。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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