子供とコミュニケーションを取る上で、我が家で結構な頻度で採用されているのが「ママが他の人になりきる」という方法です。
分からない人には全く意味が分からないと思いますが、楽しくてかなりおススメなので紹介したいと思います。
これはもしかしたら、ひとり親家庭(かつ、子供以外に同居人がいない)限定の方法なのかもしれません。
子供の本音がポロリと聞けたりします。ぜひお試しを。
ママ一人、〇役のススメ
ゴロリが3歳になった頃から、我が家には私とゴロリ以外に空想の世界のいろんな人が同居するようになりました。
最初はママから仕掛けたんだったか、娘の方から言い出したんだったか覚えていません。おそらく空想好きの娘ゴロリが何かになりきって話しているのにノリノリで私が応えたことが始まりだったと思います。
ゴロリ6歳の2020年現在では、私とゴロリの会話には、もう数えきれないくらいの人が登場してはいなくなり、また新しい人が登場するという状態です。外出先でも構わず登場してきます。
ほとんどの場合はゴロリが新しい人を登場させますが、私が意図的に登場させる場合もあります。「ゴロリ今日ちょっと元気ないけどどうしたのかな」とか「今日注意したことちゃんと理解できたかな」とかを確認したい時なんかですね。
その時々でキャラクターを変えて、声のトーンや話し方、場合によっては日本語・英語使い分けたりします(Momiとゴロリは現在シンガポール在住、ゴロリは現地の幼稚園に通っているため英語と日本語が話せます)。
何になる?具体的な例
マッサージティーチャー
我が家で一番登場頻度が多いキャラクターです。なぜマッサージ?と思われた方。私はゴロリが小さい頃から彼女に足裏マッサージをほぼ毎晩続けていまして、そのためマッサージティーチャーが別キャラとして成立しているんです。
細かく分けると、マッサージをする英語の人と日本語の人がいまして、ゴロリは特に英語の人がお気に入りのようです。マッサージティーチャーと命名され、毎晩のように登場します。
マッサージされてる時って、リラックスするのでいろいろ話しやすいみたいです。
今日一日にあった出来事をいろいろ英語で話してくれます。事前に学校で嫌なことがあったという情報があれば、そのことを話すように促してみたりしています。そこでママとは違った視点での質問やアドバイスを出来るように頭をフル回転しながら聞いています。
マッサージティーチャーとは特に仲がいい(という設定)ので、たまに手紙を書いてくれたり、ママの代わりに絵本を読んでと言われたり、泊まっていったり(!)してます。
日本語の先生
ゴロリは現地校に通っているんですが、毎日約一時間日本語の授業を受けています。学校での日本語の勉強の補修的な感じで家でも自習をすることがあり、その時に日本語の先生が登場します。
カタカナの勉強なんかをしている時に急に「先生!」と呼ばれた時には、日本語の先生になりきって対応しなければいけない合図です。
先生らしく「はい、どうしたんですか?」と敬語まじりでの丁寧な対応が求められます。
まだ6歳なので集中して長い時間勉強するのは難しいみたいで、途中でメリハリを付けるべく「日本語の先生キャラ」を登場させているように思います。
勉強してくれるのは大歓迎なので、ママもノリノリで付き合います。
妹的な年下の友達
ゴロリの性格は、しっかりお姉さんです。
これはおそらく4月生まれということが関係していると思います。日本の幼稚園には0歳児の頃からお世話になっていましたが、小さい頃は月齢の差がかなりあるので、同じ学年の子でも4月生まれはお姉さんお兄さんキャラになりやすいんだと思います。あとは、ひとり親でなんでも出来ることは自分での家庭だったので、しっかりせざるを得なかったということもあるかと思います。
私はまあまあのうっかり且つ末っ子なので、ゴロリのしっかりお姉さんな性格にいつも助けられています。
実際のママでも十分に妹キャラには間に合っていると思うんですが、たまに急にものすごくお姉さんぶることがあり、その時には妹的なキャラになりきっていろいろ出来ない振りをします。
よく登場するのがLEGOをやっている時や、絵本を読んでいる時。LEGOは既に私よりゴロリの方が上手になってきたので、これはキャラというより実際に助けてもらっています。9割ゴロリが作って、最後の仕上げをやらせてくれたりして「わぁゴロリ優しいなあ」って親ながらに感動します。
昔から、保育園や幼稚園の行事で、全然知らないママさんから「ゴロリちゃんのママですか!いつも○○がお世話になってます!」って声を掛けられることがよくあるんですが、きっとこのお姉さんキャラが相手の子供たちをうれしい気持ちにさせてきたんだと思います。
ゴロリが他の子供たちにどのように接しているのか。新しい面を発見できるナイスキャラだと思ってます。
人形でもOK
そうなんです。もはや生身の人間である必要もありません。人形でもいけます。
聞こえよがしに人形に話しかけていたら、人形になりきって答えるだけです。
面白いのが、会話の途中で私が人形に話しかけると、ゴロリが人形になりきって答えるところです。とにかく会話が続けばいい。
ゴロリは人形に対してもお姉さんキャラで、関係性が見えて面白いです。
子供に心を開いてもらうコツ
なりきる!
とにかくなりきる!すごく大事です。
さっきまでちょっとイライラしてたけど、別キャラになりきることでイライラが解消されるというメリットもあります。何度も経験済みです。
別キャラになりきって第三者として子供に接するため、子供がポロリと本音を言ってしまうことが結構あります。「へー!そんな風に感じてたのね」とか思ってもあくまで知らんぷりでその場はキャラに徹してください。友達だと思って話している時に急にママに出てこられると、子供が気まずい思いをしてしまいます。
話すより話させる
子供が新しいキャラクターを登場させるのは、ママに内緒の話がしたかったり、自慢したいことがあったりの場合も多いです。
意見を求めてくることもたまにありますが、だいたいは聞いて欲しいことがある場合なので、簡単な相づちを打ちながら話して話して話させてあげてください。話すことでストレス発散になったり、自分の中でもやもやしていたことがスッキリしたりするようです。
前にママとして聞いたことがある話でも、「詳細の状況説明がちゃんと出来ているか(実際の状況と合っているか)」「自分に都合のいいように解釈していないか」客観的に確認することも出来ます。
いろいろ聞き過ぎない
ポロポロと本音を言ってくれるのがうれしくて、ついつい踏み込んで聞き過ぎてしまいそうになることがあります。実際に自分が友達と話をしている場合をイメージし、聞き方や話し方に気を付けましょう。
詮索っぽくならないように十分注意してください。
そして、キャラになりきった自分に話してくれたことについてはママはあくまで知らんぷりで。どうしてもの場合には「〇〇ちゃん(ママがなりきってたキャラクター)とこの前話しててゴロリの話になったんだけど、●●なんだって?」とあくまでストーリーを崩さないように持って行った方がいいです。
子供と空想キャラクターの信頼関係維持のために。
最後に
空想キャラクターごっこ、いかがでしたでしょうか?
思春期になればなかなか心を開いてなんでもかんでも話してもらうのは難しいと思うので、こうやって娘の心の声を聞けるのは貴重な機会です。
一日が終わって、マッサージティーチャーに「ママは今日はお仕事が忙しかったらちょっとプンプンしてるけど、大丈夫だよ。いつもは優しいんだよ」とか言われたりすると、いろいろママとして反省することもあります。
今回ご紹介した実例キャラクターはあくまでMomiとゴロリの場合です。その子その子で心を開いて話せるタイプが違うと思うので、子供が仲良くしている子の話し方を真似してみたり、いろんなキャラクターを演じて子供の反応を見てみてください。
明るいキャラクターだったり、優しいキャラクターだったり。子供が明らかに口数が多くなって反応が異なるキャラクターが出てくると思います。
このごっこ遊びもいつまで続けられるのか分かりませんが、娘の本音がポロリと聞けてとても助かっているので、今後も出来るだけ続けていきたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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